2007年5月7日月曜日

ダメ上司対処法

上司の中でも、頑固に方針を変えない上司って応対しづらいですよね。

仕事を取り巻く環境がどんどん変化している中で、頑なに昔のやり方を通そうとする人も困りものです。

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■樋口裕一「ダメ部下操縦術」


 ビジョンを持たずに、ころころと方針を変える上司はもちろん困りものだが、それと同じほど困るのが、逆に頑固に方針を変えない上司。

 誰もが失敗を確信している。誰もが方針を変える必要を感じている。何人もの部下や同僚が、「そろそろ方針変更をしてはどうでしょうか」と促している。

 だが、そのダメ上司はこれまでのやり方にしがみつく。そのやり方で成功したことがあるのだろう。あるいは、ほかのやり方を知らないのか。

 不都合があると、「取引先で土下座して来い」と部下に命令する上司がいる。今どき土下座が通用するような相手ではないとみんながわかっているのに、一人だけそれがいつまでも有効だと思っている。部下としては、たまったものではない。

 しかも、中には何十年にもわたって同じやり方を続ける人がいる。先輩から教わったことを、何も変えず、何も工夫せずにずっと守り続けている。未だに、パ ソコンはもちろんワープロさえ使わず、手書きを通している人もいる。自分一人で伝統芸能ふうの生き方を楽しんでいるだけならいいが、それを部下に押し付け ることもある。

 そのようなダメ上司に対しては、はっきりとそのやり方が通用しないことをわからせる必要がある。その場合、自分の意見としてではなく、周囲の風評として 示すとよい。少し脅してみるのも効果的だ。「こないだ、課長に言われたとおりに土下座したら、先方から、そんなことが通用すると思っているような会社と は、金輪際付き合う気がないと叱られましたよ」などと言うわけだ。そうすれば、いくら頑固な上司でも、折れるしかなくなる。(2007.04.16紙面掲 載)

夕刊フジBLOG 2007.05.05より
http://www.yukan-fuji.com/archives/2007/05/post_9270.html
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2007年5月1日火曜日

新入社員を鍛える

日本能率協会によると、今年の新入社員は、やさしい上司から、手とり足とり仕事を教えてもらうことを期待している、との調査結果が出たようです。

確かに厳しい上司より、やさしい上司のほうが今の時代にあっているのかもしれません。

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「若手社員の考えていることが理解できない」

 多くのサラリーマンが部下の指導、育成に頭を悩ませているようだ。指導する側とされる側のギャップは大きい。

 日本能率協会が今年の新入社員に理想の上司・先輩像を聞いたところ、「人間的に魅力がある」(63・0%)、「丁寧な指導をする」(50・6%)上司・先輩に人気が集まった。

 新入社員は、優しくて思いやりのある上司から、手取り足取り仕事を教えてもらうことを期待しているらしい。

 一方、上司・先輩に日ごろの新人指導の方針を聞くと、「仕事を任せて見守る」が48・0%で最多だった。若手に対しては、自ら学んで主体的に成長するよう求めている。

 能率協会の水藤几僖(すいとうきよし)・常務理事によると、最近、「中間管理職(ミドル)の弱体化」を憂える経営者が増えているという。

 「人材育成がおろそかになっている。部下とのコミュニケーションがとれていない。現場での信じられないミスの多発もミドルの責任」というわけだ。

 バブル崩壊後、長引く不況のなかで、日本企業は生き残りをかけて組織や人事・労務制度を変更し、効率化を図ってきた。その過程で行き過ぎの弊害も目につくようになった。

 トヨタ自動車は1989年、課長や係長などの中間管理職を廃止した。ピラミッド型だった組織をフラットにし、意思決定を迅速にするためだ。かつての中間管理職は自らもプレーヤーの一人に変わった。

 ところが、こうした組織のもとでは、個々人がバラバラに仕事をするようになり、トヨタ自慢の集団で力を発揮する職場風土が薄れてしまった。

 「コミュニケーションや人材育成を基盤とした『職場力』『チームワーク』は弱まりつつあるのではないか」

 木下光男副社長が4月号の社内報で懸念を表明している。

 このため、トヨタは7月から全社で「チームリーダー」制を導入し、小集団ごとに、先輩社員が後輩や部下の指導・育成、管理にあたることにした。ミドルの復権といえよう。

 かつてのように、鬼軍曹がどなりつけるだけでは、若手はついてこない。「先輩の背中を見て学べ」と、後輩を突き放していると、いつまでたっても成長しない。

 これからのミドルは、部下を懇切丁寧に指導する必要がありそうだ。ミドルの働きぶりを評価する際の基準には、人材育成・若手教育の1項目を付け加えるべきだろう。

 日本企業の強さの源泉はチームプレーにある。今春、入社してきた新人をいかに鍛え、一人前の戦力に育て上げるか。ミドルの指導力が問われている。(編集委員 松田 陽三)

(2007年5月1日読売新聞より引用)
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/ippitsu/at_ip_07050101.htm
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